Pythonの始め方① 黒い画面に慣れる

Pythonの始め方
この記事は約8分で読めます。

黒い画面について

おそらくPythonを始める人にとって、ここが最初の大きな壁ではないかと思います。

黒い画面は、Windowsではコマンドプロンプト、Macではターミナルと呼ばれるものでキーボードだけでコンピュータを操作する画面です。

文字だけでコンピュータを操作するので、「CUI」(シーユーアイ) = 「キャラクターユーザーインターフェース」(Character User Interfaceの略)と呼ばれたりします。
ちなみにマウスや指を使ってコンピュータを操作することを「GUI」(ジーユーアイ)=「グラフィックユーザーインターフェース」(Graphic User Interface)と言います。

WindowsとMacで名前が異なるので、両方の話をする場合は、黒い画面のことをターミナルと呼ぶことにします。

このターミナルで、コンピュータに対し、キーボードで指令を入力することでコンピュータを操作することができます。このときにキーボードで入力する指令(文字列)のことをコマンドと呼びます。

  • 黒い画面はキーボードでコンピュータを操作するためのもの
  • 黒い画面で文字のみでコンピュータを操作することをCUIと呼ぶ。
  • コンピュータに対してキーボードで入力する指令(文字列)のことをコマンドと呼ぶ

CUI操作の考え方

CUIではツリー状のフォルダ構造の中をユーザーである皆さんが移動していき、各フォルダの中にあるファイルを実行したり、ファイルを移動・コピーしたりするイメージです。

普段、皆さんがマウスを使って、フォルダをクリックしてウィンドウを開き、その中のファイルやフォルダをさらにクリックしていくと思いますが、それをひたすらコマンドを打って操作していくだけで、やっていることはGUIで操作するのと同じです。

画像はいらすとやより

じゃあなぜそんな面倒なことを。。。と思うと思います。そう、面倒だからGUIができたのです。
昔はCUIしかなかったんですが、グラフィックでできるとわかりやすいよねって言ってスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツらがGUIを採用したパソコンを作ったので、今のGUIベースのコンピュータが広まっているのです。

なのでGUIでできることはGUIで行えばOKです。ただ、pythonを実行(あと後々でてきますが、jupyterを開いたり、pip installしたり)するのにpythonファイルが置いてあるフォルダまでCUIで移動する必要があります。
pythonを行う上では、ほとんど限られたコマンドしか使わないので、必要なものだけ覚えて起きましょう。

  • CUIの操作は、コマンドを打って操作しているだけで、GUIとやっていることは同じ
  • GUIでできることはGUIで行い、必要なCUIのコマンドだけ覚える

ターミナル画面の起動と見方

プログラミングをされない方は、たいていの方はターミナル画面など使う必要がないので起動の仕方すらご存知ないかもしれません。ここでは、ターミナル画面の起動方法と見方をご説明します。

その前にパスについて簡単に説明しておきます。
ご存知の方も多いかもしれませんが、パスはファイルやフォルダがおいてある場所のことです。
フォルダのツリー構造を上から順番に’/’や’\’で区切りながら場所を指定します。
Windows系の場合は’\’もしくは’¥’、Mac等の場合は’/’で区切ります。

仮に下図のようなフォルダ構成があれば、
Windows:Home\kabu\nikkei.txt
Mac:Home/kabu/nikkei.txt

となります。

CUIでは基本的にこのようなパスに移動したり、実行したりするので覚えておいてください。

  • パスはファイルやフォルダがおいてある場所のこと。
  • フォルダのツリー構造を上から順番に’/’や’\’で区切りながら場所を指定する。Windows系の場合は’\’もしくは’¥’、Mac等の場合は’/’で区切る。

Mac

起動方法

1.「Launchpad」(ロケットのアイコン)をクリック
※未読メールが1025件あるのは気にしないでください笑

2.「ターミナル」をクリック
以下のような画面が現れると思います。

ターミナル画面の見方

Macのターミナルを開くと上記のような画面が現れると思います。白四角で消している部分は人にユーザー名などが入っていると思います。これはGUI画面でいうところの以下の赤矢印のフォルダの中にいることを意味しています。
※Macの方によって多少表記は異なるかもしれませんがそこはご了承ください。

また、Macintosh HDのことをルートフォルダと呼び、ターミナル上で「/」と表記されます。
※型番によっては異なる場合があるかもしれません。

したがって、現在表示されている「(ユーザー名)noMacBook-Pro:~(ユーザー名)$」は正確には、「/Users/(ユーザー名)」というフォルダになります。

試しに以下のようにターミナル上に「pwd」と入力してみてください。
※後ほど説明しますが、これは現在のフォルダのパスを表示するコマンドです。

  • Launchpad => ターミナルとクリックして、ターミナルを起動する
  • Macintosh HDのことをルートフォルダと呼び、ターミナル上で「/」と表記される。

Windows

起動方法

Windows10のコマンドプロンプと起動方法はこちらをご覧ください。
Windows 10 コマンドプロンプトを起動する

コマンドプロンプトの見方

Windowsのコマンドプロンプトを開くと以下のような黒いが現れると思います。

上記のMacの場合と同様に、現在「CドライブのUsers¥(ユーザー名)」のフォルダの中にいることを意味します。

ターミナルの基本的なコマンド

ターミナルを使うことでコンピュータを色々と操作することができるのですが、ここではpythonを利用する上で必要最低限のCUIの操作方法を書きます。

Mac

cd フォルダの移動

行きたいフォルダに移動するコマンドです。以下のように記述します。
※以下で示すコマンド内の「$」というは「(ユーザー名)noMacBook-Pro:~(ユーザー名)$」までの部分を省略する意味で使っています。

例1)絶対パス(フルパス)を指定して移動
絶対パス(フルパス)というのは、ルートフォルダからのフォルダの構造をすべて書いたパスです。今自分がどこにいようとそのフォルダに移動することができますが、パスがすごく長くなるのであまり使用しません。
※cdとパスの間にスペースを1文字入れます。

$ cd /Home/kabu

例2)相対パスを指定してフォルダ内のフォルダに移動
相対パスは現在自分がいるフォルダを基準にしたパスになります。仮に現在のフォルダが/Home/にいれば以下のコマンドでkabuのフォルダに移動することができます。
現在自分がいるフォルダにないフォルダ名を入力すると、フォルダがありませんと怒られます。

$ cd kabu

例3)相対パスを指定して1つ上のフォルダに移動
例2同様に相対パスを指定して移動するのですが、現在の自分のフォルダより上の階層に移動したい場合は「../」と入力すると1つ上のフォルダを意味します。

$ cd ../

ls フォルダ内のフォルダ・ファイル一覧の表示

cdコマンドを使って相対パスで移動しようとしても、今自分がいるフォルダになんというフォルダがあるのかわかりません。そこで、lsのコマンドを使ってフォルダ内のファイルを表示することができます。
以下のようにlsと記述するだけです。

$ ls

pwd 現在のフォルダのパスを表示

移動している最中に自分がいるフォルダがどこなのかわからなくなることがあるかもしれません。そんなときはpwdで現在のフォルダのパスを知ることができます。

$ pwd

touch ファイルの作成

ファイルを新たに作成したいときに使います。以下のようにtouchの後にファイル名.pyでpythonファイルを作成することができます。

$ touch ファイル名.py

他にも多数コマンドはありますが、他のコマンドはGUIでできるので、ここでは特に書きません。
CUIで色々やりたいという方はこちらのサイトを御覧ください。
初心者のためのよく使うLinuxコマンド一覧

Windows

cd フォルダの移動

上記のMacと同様です。パスが’/’ではなく’\’もしくは’¥’になるので、そこだけ注意が必要です。

dir フォルダ内のフォルダ・ファイル一覧の表示、現在のフォルダのパスを表示

Windowsでは、Macのlsとpwdが同じコマンドで行うことができます。

C:¥Users¥(ユーザー名)> dir

Windowsにはtouchコマンドのようにファイルを新たに作成するコマンドはありません。
特にそのようなコマンドを使わなくても、デスクトップ上で、「右クリック」→「新規作成」→「テキストドキュメント」でファイルを新規作成し、拡張子を.pyとするだけでpythonファイルを作成可能です。

移動するときのテクニック(tab補完)

フォルダを移動する際に、lsやdirで現在自分がいるフォルダにあるフォルダを調べて、cdを使って移動したいフォルダへ移動していくのですが、フォルダ名が長い場合などはフォルダ名を入力するのが大変です。そうゆう場合は文字を途中まで入力した時点で、tabボタンを押すと残りの文字を勝手に補完してくれます。

  • 基本的なコマンドはcd, ls, pwd(dir), touch。(Windowsにtouchはない)
  • lsでフォルダ内のフォルダを調べながらcdで移動する。
  • tabキーを使いながらパスを補完すると便利。

まとめ

以上が、Pythonを始める上で必要なターミナルの操作の説明です。参考になったでしょうか?
CUIの操作は慣れない間は非常に煩わしいかと思いますが、慣れてくるとすんなりとできるようになります。(やっていることは基本cdとlsを繰り返すだけですので)
他にもファイルやフォルダを作成する、コピー、移動、削除するコマンドなどたくさんありますので、コマンドで操作してしたいという方はネットで「Linuxコマンド一覧 Windows、Mac」などと調べればたくさんでてくると思います。
参考になった場合は、こちらをポチっと押しておいていただけると嬉しいです。

 にほんブログ村 IT技術ブログへ
タイトルとURLをコピーしました